子どもの病気 慌てず焦らず冷静に対処するために - 阿真京子 –

代表・阿真京子

乳幼児には下痢,おう吐,発熱など突発的な体調悪化が起こることがあります。厚生労働省(2010)の資料によれば、小児二次救急医療利用者で時間外診療を受診した子ども(0歳-14歳)の9割以上が入院を必要としない軽症であると報告されています。

しかし、夜間や休日の場合など何かしら症状が発現すると、保護者は救急外来や休日夜間救急診療所などの利用例が多くみられ、多くは比較的早期に子どもを受診させていることが指摘されています。

では、どのようにすれば、そんな子どもの突発的な体調悪化が起こった場合でも、冷静に対処できるようになるのでしょうか。ご自身の体験からうまれた活動への想いあわせて、一般社団法人「知ろう小児医療 守ろう子ども達の会」代表 阿真京子さんに話しを伺った。

以下:阿真京子さんインタビュー

私は11歳と8歳と5歳の男の子の母親です。その11歳の息子が0歳9ヶ月の時に痙攣(けいれん)で夜中に救急外来に運ばれました。10人に一人起きる熱性痙攣であれば、通常3分から5分でおさまりますが、私の息子はそれではなかったのです。

意識がなかったので、「明日意識が醒めますか?」と先生に伺うと、それはお答えできませんとおっしゃって、その日はそのまま入院になりました。翌日には意識が戻り、今はなんの後遺症もなく元気に成長しています。

そこには悲惨な小児救急の光景が

その時見た小児救急の光景が強く心に残りました。私は過去にNGO支援にも関わっていたので、東南アジアの医療現状がどのようなものなのか、だいたいは把握していました。

自分は大病もなく健康だったので、日本の医療というものは、先進国で豊かですし、必要な人が必要な時に必要な医療を受けられると、そう思い込んでいました。

でも、息子が小児救急に運ばれたとき、救急外来の待合室は親子で溢れかえり、救急隊からの電話が鳴り止まずの状態がありました。

看護師さんも、「今は重症の子供がいるので受け入れられません」と断り、野戦病院のように子供たちが走り回り、親は怒り、先生はすごく疲弊していていました。

息子のことで大変でしたが、その状況がショックでした。

ひやりはっとの体験共有
深夜いた先生が、翌日の昼間も、その次の日もいる。その後何年かして、カナダにいる友人からメールをいただきました。

内容は『24時間働きつづけるパイロットの飛行機に子供たちを乗せたいでしょうか?それが日本の小児医療の現場では日常的に行われている』ということをみて、ハッと気付きました。

深夜にいた先生が、翌日の昼間にもいて、その次の日もいる。5日しか入院しなかったのですが、毎日何度もお見かけするので、これは本当に小児医療の現場では大変なことが起きているなと感じて、それから興味を持って新聞・本・ネットなど読むようになって、すごく感心を持って勉強しました。

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