子供も大人も伸び伸び自然と共に遊べる環境がここに! 『小幡緑地冒険遊び場の会』代表 中村真由子

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小幡緑地公園は、名古屋市の北東部に位置し、都市の中にあって豊かな自然と景観、四季折々の変化を感じることのできる県営の公園だ。子供がターザンごっこをしたり、ハンモックで寝ていたり気持ちよさそう。目線を変えれば子供と大人が一緒になって木工製品を作っている。そこには子供も大人もフラットな関係だ。
この雰囲気、この関係はどのような想いで作り上げられたのだろうか。若葉の緑が目にも鮮やかな季節に『小幡緑地冒険遊び場の会』代表の中村真由子さんに話を伺った。

子供の遊べる場所ではないという危機感

6~7年前、小幡緑地公園が凄く荒れていた。中学生がタバコ吸い、吸い殻があちらこちらに転がり、遊具もタバコを押し付けられて穴だらけ...。とても子ども達だけで遊びにいけない状態になっていました。子どもが伸び伸び遊べる小幡緑地ではないと感じたのが最初でした。

子どもの多い地区なのに子どもの遊び場な少ない

守山区は社会資源が乏しい。名古屋市で緑区に次いで子どもの数が多い地区。でも、児童館が一施設しかない。そのため子供も学区外になり一人で行くことができない。児童館のある学区の子しか利用できなかった。小幡緑地公園は大人の目もないただの山になり怖い雰囲気がありました。私自身、小幡緑地公園も好きだったので寂しい気持もあり、この場所が充実して欲しいと思っていました。

子どもを寄せつけない緑地公園とは

写真 1小幡緑地公園は本園・西園・東園と3つの大きなエリアに分かれています。東園と西園には管理事務所があり本園にはなく、西園にはスポーツジムもあり職員さんもいる。本園は嘱託職員が巡回で見回りにくるだけで人気も少なく怖い感じがしていました。

緑地内の看板も「ゴルフ禁止」「ボール遊び禁止」「花火禁止」「釣り禁止」禁止の看板がものすごく多い。管理事務所で聞くと地域の人からの苦情が出ると看板を立てることしかできないと言われた。

でも、すべてを禁止していくと、子供は「なにもかも禁止」と思ってしまう。砂場もダメ、木に登ってダメ、何でもダメに思ってしまう。「禁止」は子どもの将来にとって不利なるのではないか、無機質な子どもになってしまわないかと疑問に思いました。

温かい気持ちや、許せる気持ちが育まれる場所

小さい事に伸び伸びと泥だらけで遊んだ経験のある子供は、将来的に自分が躓いたときに、「あの時○○○をして遊んだな~」と楽しい時を思い起こせる。すると自分の中で温かい気持ちや許せる気持ちが育まれる。それが欠けてしまうような気がして、みんなで伸び伸び自由に遊べる場所を作りたかった。小幡緑地に来たら仲良くなれる、誰かと遊べるといった居場所を作ってあげたかった。

悪戦苦闘の始まり

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子育てサークルとして一人ではじめればいいじゃない。和やかに友達と。それだとよそ者は受け付けなくなってしまう。色々な支援も受けにくい。小幡緑地公園を活用するのであれば行政ともやり取りをしていかないと仕組みが成り立たないと思いました。まずは行政の人たちをメインに考えてアプローチしました。

2010年に小幡緑地公園を活用して子どもが伸び伸び遊べる場所を作れないか県に電話しました。一度話を聞きたいから来てくださいと言われ、公園緑地課の方に現状を説明し相談を持ちかけたところ、天白プレパークを紹介していただきました。プレパークは北欧で生まれ、ガラクタ置き場で戦後に遊ぶ場所の少ないため子ども達のために始まったもの。日本に来たのが1970年代、東京練馬区にある羽根木プレパークが始めでした。そこから全国に広がりました。

第一回を開催!でも!?

その後、守山区の社会福祉協議会の人に話を持ちかけた。守山児童館が社会福祉協議会の指定管理を受けて運営していて、守山児童館の方を紹介していただいた。すると、「やってみたらどうだ」ということで、まずは月に1度の開催を目標に、一年目は守山児童館の敷地で外遊びを開催した。でも、ここでは伸び伸び遊べる場所ではないと感じ、本当にやりたかった小幡緑地公園でやりたい想いが強くなりました。その後、守山児童館ともコラボレーションしながら、小幡緑地を管理している県の人と相談を重ねながら運営できるまでに至りました。

行政との関係構築

だから、自分達が何をしたいか、自分達の現状と効果をきちんと説明していかないと行政には伝わらないことを学びました。その日のうちに原状復帰するなどルールがあるので、しっかり守る。ルールが守れれば行政も手伝えることを具体的に言って欲しいと言われるよう な関係になり、行政も自分達にできることはなんだろうと考えて下さるようになりました。例えば、「今年は年間50回増えるので、その分荷物を運んでください」「荷物を自宅に保管する分が大変なので、普段使う道具を運んで欲しい」と言ったら、倉庫を貸してくれることになりました。

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みんな伸び伸び遊べる場に飢えていた!?