不妊治療と聞くと「お金が掛かりそう」と思う人が多いのではないでしょうか? その答えは「内容と期間に応じて異なる」です。 気になる不妊治療の費用について、ご説明します。 どこまで「不妊治療」をのぞむのか 初診の時には、問診票や医師の問診で「どこまで治療を望むのか」を尋ねるケースがあります。 不妊治療はそのステップに応じて金額も異なるため、不妊検査に行く前にある程度知っておくと医師との話もスムーズです。 不妊治療の方針を決めるための検査 クリニックでは、医師による内診や超音波検査、性ホルモンの状態を調べるための血液検査や、卵管に詰りがないかを調べる卵管造影検査、精子の抗体を持っていないかを調べるヒューナーテストなどが行われます。 これらの検査の結果をもとに、不妊治療の方針が定まります。 不妊治療の種類と費用について知ろう 不妊治療には大きく分けて、一般不妊治療と生殖補助医療があります。 一般不妊治療は、「性交タイミング法」の他、排卵誘発剤などの「薬物療法」、卵管や精官を通りやすくする「手術的療法」、濃縮した精子を子宮内に送り込む「人工授精」があります。 生殖補助医療は卵子を採取して、体外で精子と受精させる「体外受精」や顕微鏡を見ながら、卵子に直接、精子をくっつけて受精させる「顕微授精」の2種類があります。 最初は性交タイミング法から始まり、人工授精→体外受精→顕微授精という順になりますが、不妊期間が長かったり、女性側が高齢の場合、医師の助言により、すぐに人工授精から始める人もいます。 「性交タイミング法」の費用 性交タイミング法では、1ヵ月1回であれば、保険診療内となります。 初診で卵子の成熟具合を超音波で調べて、排卵日を予想し、排卵日が近づいて来たら、クリニックで再度調べて、その日に性交するようにします。保険が効けば2,000円くらいで収まります。 うまく排卵に至らない場合は、薬を飲んだり、注射をするのでその分お金が掛かります。 卵管造影検査の場合、薬を含めて5,000円以内で収まるようです。この検査を受けると卵子の通りが良くなり、妊娠率が向上するというエビデンスがあります。 人工授精の費用 さて、ここからは保険が効かなくなってきます。 1回における費用は薬代を合わせて2万円超え。人工授精とは言いますが、濃縮した良質な精子を直接子宮内に注入して受精するわけですから、自然妊娠となんら変わりありません。 生殖補助医療における費用 体外受精、顕微授精ともに、1回の治療で20万円以上します。とても高額なため、国の補助金制度があります。 以上、不妊治療の費用についてご説明しましたが、高度な治療になるほど、お金が掛かると同時に女性側にも負担がかかってきます。パートナーと良く話し合い、医師にもよく相談してゆくことが大切です。